from Tokyo Ⅱ

AYA AyA... AYA AYA... aya aya... 女が叫ぶ。歌うような、訴えるような、祈るような声で。 それは僕の記憶を刺激する、耳の奥の、鼓膜をつつくような繊細さで。 遠い、それはあまりにも遠くなってしまった言葉。あまりにも遠い しかし、期限は切れていない…

from Tokyo

東京へ帰ってきてひと月と半。 身体の細胞は、どれだけMADE IN Japanになったんだろうかなんて思う。 そんななか、一通のメールを受け取った。この日記でも少し触れた、カザフスタンはセミパラチンスクからのメール。娘のユーリャからだ。かの地を離れて一年…

from Vilnius

二ヶ月ぶりの更新。日記というのは続いたためしがないですが、インターネットでも変わらないもんですな。むしろパソコンを持って移動しているわけではないので余計に書かなくなります。さらにヨーロッパに入ってからはネットが高すぎるので敬遠、そうして二…

She played the pineapple and I sang purple.

旅を始めて一年が経ち、僕はイスタンブールにたどり着いた。 あの時、ボスボラス海峡を渡る時に感じたのは、予感にも似た何かだったのか。 あの時、春の潮風を頬に受けながら感じたのは、郷愁にも似た何かだったのか。 この一年間で僕の体重は12キロ減り、髪…

Жизнь прожить не поле перерыть !

イランからアルメニアへ。国境を陸路で越えるのは今回の旅で何度目になるだろう。あるときは川に架かる橋を越え、あるときは山の峠を越え、あるときは荒涼とした砂漠をまたいだ。そうした境界を通過するたびに、いろいろと考えることがある。地理的状況に歴…

from Yelevan

sakiototoi ni narimasukane, Iran tono kokkyou ni tikai Meghri toiu mati de goutou ni aimasita. karu-kune, hahaha. maa, aredesuyo, nantoka hannin ha tukamarimasita. higai ha nanimoarimasen. toiuka, musiro okane ga sukosi huete kaettekimasit…

from Bushehr

青みがかった灰色のペルシャ湾の風に打たれながら水パイプをふかす今日この頃、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。 と、書き出してみましたが、親からのメールにあった「17日にクエッタの裁判所で、自爆テロがあって、何人か亡くなり、そして昨日19日デリ…

from Bam

昨日イランに着きました。11月にパキスタンに入って早三ヶ月。当初の予定より二ヶ月遅れている。まあ別に良いんだけど。

from Delhi

なぜかインドのデリーにいるわけですが、あと二時間後にはアムリットサルへ出発し、再びパキスタンを目指します。今回パキスタンは駆け抜けるように移動する予定なので、2月の中旬にはイランに入れることでしょう。パキスタンの南側、興味が無いわけではな…

「ここはどこだろう」と、そうつぶやく。 昼間から薄暗い、うねるバザールの小道を、行き先もなく迷い続けているときに。ムスリムであふれかえる小汚い食堂で、いつ来るとも知れない人間を待ちながら、アザーンを耳にするときに。糞をひりながら、真っ黒に塗…

from Chitral

世界は青白く輝いていた。日は暮れ、月も星も見えない雲の中にあって、それでも、世界は輝いていた。そびえる山々や谷間の村々、音も無く降り積もっていく雪におおわれて、それ自体青い光を発しているようだった。頬にあたる雪を含んだ風が刺さるようだった…

Chinese food, American life, Japanese wife

なんだかんだで一ヶ月。 その間に色々な出来事があった気がするし、移動ばかりしていた気もするが、つまるところそれは同じものを別の角度から見た表現でしかないんだろう。 今、僕はパキスタンの北部、フンザ・バレーに位置するカリマバードという町、とい…

days in Semiparatinsk

北朝鮮が地下核実験を行ったという日に、僕はセミパラチンスクの町にいた。 セミパラチンスクはカザフスタン北東部の町――ドストエフスキーが5年間生活し、ソ連時代に467回の核実験が行われた場所。これら二つの事実に特に関連があるとも思われないけれど、こ…

from オシュ

というわけで、無事オシュに着きました。 今日の早朝、まだ日の昇らぬ5時ごろのことです。 結局バスは使いませんでした。週二本のバスをやり過ごさなければならなくなる恐怖や銀行のATMでカードが飲み込まれるというアクシデント乗り越え、粘り強く待った甲…

from カシュガル

明日、キルギスのオシュへ移動します。 同じホテルに泊まっている旅行者の中で、キルギスにいくアメリカ人を一人見つけて、もう二人くらいいればタクシー、ヒッチ、公共バスで安く上げようと話していたのですが、結局みつからなそうな上、そのアメリカ人とも…

from クチャ

なんか気づいたら20日くらい更新していないので、更新してみます。いや、「元気便り」っていう側面もあるかな、と思って。 えーと、今は新疆ウイグル自治区のクチャという町にいます。ウルムチから16時間の硬座の旅を経て、今日たどり着きました。16時…

from Xian

ima, yunyun to issyoni Xian niimasu. asita ha Dun huang(Tonkou) ni idou. 26jikan kouza(hard seat) no tabi desu. yunyun ha Titiharu(?) kara 46jikan kouza de idousite asi ga 2bai gurainiharetetakedo, bokuha dounarudarou. huan desu.tokorode, …

from 成都

言いたいことなんて何もない。 とはいえ、何も見てこなかったわけではない。 僕は見た、満天の星空の下の松茸市場を、イナバウアーの五万倍はすごい男たちの馬の扱いを。 でも、時間がたつにつれていいたいことは何もなくなっていく。 表現できないことのよ…

こんどはかんじがつかえない。

ぼくののっているくるまがはしっていき、ひくいくもがながれていく。 てまえのくもははやく、おくのくもはゆっくりと。 ふかくあおいそらにつりさげられた、くもらしいくもだ。 くるまはそうげんをはしり、おかのようなやまをいくつもこえ、そらのはえるぬま…

大理から

ていうか、あれなんだね、XPって日本語使えるんだね。まあ、そんなことはどうでもいいのですが、今、雲南省の大理というところにいます。 「大理石」の「大理」。 これからは徐々に北上し、麗江、シャングリラ、リタン、成都を経由して西安へ、それから進路…

from Gui zhou

ima Kishuu shou no Kaili(nihongo deha Gairi, kana) ni imasu. asita ha Kungming(Konmei?) ni idou.tokorode, Hong Kong de deatta Indian(male) kara e-mail ga kiteita koto ni kyou ki ga tsuita. naiyou ha chou kageki. ichibu bassui."Something I …

中国安宿情報

とまで大げさなものではありませんが、これまで僕が泊まったホテルを簡単に書いておこうかと思います。というのも、中国で割りと苦労するのは自分の気に入る安宿を見つけることだからです。その意味で、『地球の歩き方』はまったく役に立ちません。中国版に…

人民解放軍

友人のスムージーはミクシィで「不条理からの自己を守る術として、言葉は全く役に立たないと最近痛切に思うんだよ。/言葉とか理性とか論理とか、まじ存在しない空間とかあるって。」と書いていて、たしかにそういう状況もあるとは思うのですが、しかしそれだ…

香港

ビザの関係で今日香港に降り立ちました。今でも中国から香港に渡ると「出国」になるんだね。 香港は4年前に一度来たことがあるんですけど、あれですね、結構面白いですね、香港。特に「重慶マンション」がくそ面白いです。中国語、日本語、アラビア語、ヒン…

ちゅうごくで

ぎょくおんほうそうをききました。

from Shaoxing

紹興は旅行者にとって中途半端な街だろうと思う。 主な観光ポイントと言えば魯迅の生家で、あとはチョロチョロと走る運河くらいなもの。KFCやナイキ、アディダスの店もあり、そこそこ大きなビルも建っているが、大都会というには程遠く、素朴で昔ながらの古…

北京より愛をこめて

もう北京に10日くらいいるわけですけどね、ていっても大連から直接きたわけではなくて集安という北朝鮮との国境にある町を経由しているんですけどね、何ていうか、まあいろいろありますよね、北京には、ほら、紫禁城とか万里の長城とか恋とか。もう何という…

眩暈のような、パースペクティブ

その市場は大連駅の南側、友好広場から程遠くない場所にある。市場といっても背の高いデパートに挟まれて、這いつくばるようにしてある細い通りなのだけれど。 その出口近くにあるウイグル人の経営する串焼き屋に僕はいた。吹きっさらしの簡易椅子に座って羊…

旅行記(5月7日)

ジョージは自分のことをジョージと名乗っているけれど本当はホルヘ=サンチェスという名前のコロンビア人で、彼と僕とが知り合いになったのはソウルで同じ宿に泊まっていることも大きな理由としてあるけれどもそれだけではお互い親しくなるには十分でなく、…

from ソウル

これから中国に向かいます! 船で、再び海を渡るのです。