Chinese food, American life, Japanese wife

なんだかんだで一ヶ月。
その間に色々な出来事があった気がするし、移動ばかりしていた気もするが、つまるところそれは同じものを別の角度から見た表現でしかないんだろう。


今、僕はパキスタンの北部、フンザ・バレーに位置するカリマバードという町、というか村にいる。もうオフシーズンに入り、観光客の姿もまばら、店もシャッターを閉め始めたこの村からは、それでも7000メートルを超える山々の姿が見渡せるわけで、着々と冬に向かうこの地に植わる、中途半端に服を脱がされたような木々とともにかもし出す景色は、とてもすばらしい。寒いけれどね。
ま、なんで今こんなところにいるかということを説明するのも面倒なので、それは各人の想像に任せるとして、今ここで僕が書きたいのはこの地域のすばらしさなんだけど、それをだらだらと説明するのも面倒になってきたから、その素晴らしさをこんな比喩で表現させてもらう。


 ウミガメが滑って転んだときに腹部に乗っていたのは、黒く炭になった一本の歯磨きだった。


これである。いや、これなのか? という気もするが、そういうことにしておこう。


ちなみに、今回の表題は中国からのバスの中でなかよくなったパキスタン人が、自分達が望む者としてあげたもの。ここから現代の風俗産業のグローバル化とその一面にスポットを当てた考察へと進んでいこうと当初は考えていたのだが、もういい加減面倒になったので、やめることにする。
この日記が歪曲と切り捨てによって成り立っていることを悲しく思うけれど、読者にはそれが何かを書くという時に絶えず付きまとってしまうものであると考えてもらって、許してもらいたい。いっそのこと経験した出来事をフィクションにまで昇華させれば書くほうも読むほうも面白くなるのかもしれない。ちょっと考えてみよう。


というわけで、とりあえず元気にやっております。